kairatune の使い方 ~フィルター編~
投稿期間が開いてしまい申し訳ありません。
今回はやたらとツマミが多いアンプセクションを見ていきましょう。
注)説明するセクション意外は手を加えておりません。音源は単音のノコギリ波を使用します。
ページ内目次
・フィルターってなんぞ
- filter とは、ろ過器のこと。
- 減算シンセでは、以前紹介したオシレータ、ピッチなどの音をここでろ過します。
- これによって音の変化をつけるという仕組みです。
・フィルター操作パネル
- 今回はこのように分類します。
- SPRD は前回説明したものとは違うので注意。
・LPF (赤色のセクションの上半分)
- LPF とは「Low Pass Filter」の頭文字を取ったものです。
- つまり、低音を通過させるフィルターということです。
- つまりつまり、高音を削ってくれるフィルターのことです。ややこしい。
- では、左のツマミから順に見ていきましょう。
TUNE
- TUNE はカットオフ周波数を決めます。
- 通常は、+120st となっていますが、これを下げていくと高音が聞こえにくくなっていきます。
- 以下で実際に聞いてみましょう。
- TUNE のヒント (ここはわからなくても良いです)
- 正式には、カットオフ周波数ではなく、出ている音から数えた st (半音) 数を相対的にカットしていきます。(kairatune 自体はモノトーンである)
- そのため、どの音を出しても綺麗にフィルタリングできるようです。
RES
- RES はレゾナンスのことで、ここではカットオフ周波数付近の音を共鳴させてくれます。
- 音のイメージとしては、「みょーん」だとか「ぽあーん」という感じになります。
- TUNE が聴覚的に分かる範囲でないとあまり意味は無いようです。
- LFO は低周波発振器のことです。
- ここでは、LPF の掛かり具合を決めます。(例えば、on→off のように)
- LFO のテンポやその他のパラメータは、PITCHセクションのものがそのまま流用されます。
- LPF 内の LFO のツマミが右側の時は off→on、左側の時は on→off と掛かるようです。
- なぜ LFO の値が st なのかはよく分かりません。
- LFO も、TUNE の効果がわかるくらいに設定されていないと効果はありません。
ENV
- ENV はエンベロープです。
- TUNE が掛かっている(ハイカットされている)時に、もとの音に近づけてくれます。
- 単体ではあまり使いみちはなさそうです。
- そのため以下のパラメータを一緒に使います。
SYNC
- SYNC は ENV のテンポシンクロの ON/OFF を決めます。
- LPF 全体のシンクロでは無いので注意が必要です。
- したがって、次の AHDSR は ENV のみを制御するものです。
ATK, HLD, DCY, SUS, REL
- ENV が掛かるまでの道のりを決めます。
- ATK を設定すると、起音してからその指定時間を掛けて徐々に ENV が掛かります。
- その後 HLD の時間だけ保ち、DCY の時間を掛けて SUS のレベルまで落ちます。
- REL を設定すると、指定した時間を掛けて ENV を徐々に解除します。
- REL の効果を得たい場合は、AMP セクションの REL を0より大きくする必要があります。
- よくわからない方は、こちらのページのADSRを参照してください。(ページ中程)
- これは AMP セクションの説明ですが、ENV の説明とも同期します。
・HPF (赤色のセクションの下半分)
- HPF は LPF と逆で、低音をカットする「High Pass Filter」のことです。
- TUNE の値は通常 -120st となっており、これを上げていくと低音が聞こえにくくなっていきます。
- それ以外は LPF と全く同じ仕様なので説明は上記を参照してください。
・SPRD (黄色のセクション)
- kairatune 全体を見ながらこのセクションを見ると、SPRD が縦に列んでる!と思うかもしれません。
- でも実は、ここの SPRD は LPF にのみ掛かります。
- この SPRD ですが、すぐ上にある SPRD とは違い、LPF から出る音にのみスプレッドを掛けることができます。
- SPREAD RATE はすぐ上の SPREAD セクションのものが流用されます。
今回は前回使った音にフィルターを掛けてみました。(LPFのみ)
低音が消えてしまうので、SPREAD RATE を148Hzに変更し、AMP の REL も増加させています。(前回とあまり変わってないとか言わない)
・番外:kairatune でサイン波?
- kairatune では、発声音源がノコギリ波か矩形波しかありませんね。
- しかしどうしてもサイン波 (正弦波) が使いたい!という方は、以下の図のようにするとサイン波っぽくなります。(サイン波が出るシンセ使えよ、とか言わない。)
- オシレータを矩形波、LPF で TUNE を 0、かつ RES を75%ぐらいにすると出ます。
- その他のパラメータとの調和は頑張ってください。
- ちなみに、RES を大きくし過ぎると耳が逝くので注意してください。
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