わかりやすくVSTの説明とか書いていけたらいいね。

DTM初心者の僕が使うVSTを解析し、皆さんと共有できればいいなと考えています。

kairatune の使い方 ~ピッチ編~

今回は、kairatune ならではの機能を持ったピッチセクションを見ていきましょう。

注)この章では PITCH セクションのみを対象としています。従って、参考音源は単音のノコギリ波を使用し、その他の機能は使用していません。

 

ページ内目次

  1. ピッチってなんぞ?
  2. PITCH 操作パネル
  3. TUNE、GLIDE、BEND
  4. ENV
  5. VIBRA と TRILL
  6. LFO

 

 

 

・ピッチってなんぞ?
  • ピッチは、日本語で書くと「音高」に当たります。
  • すなわち音の高さを決定します。
  • その他に、この「音高」に関した色々な機能が kairatune には存在します。
  • では早速見ていきましょう。

 

・PITCH 操作パネル

pitch

  • これが PITCH の操作パネルです。
  • この操作パネルも色々なツマミがありますが、おおよそ以下のように分類できます。

pitch sections

 

 

・TUNE、GLIDE、BEND (黄色のセクション)
  • これらのツマミはひとくくりにしていますが、別々に動きます。

 TUNE

  • TUNE は発声する音の高さを決めます。
  • オクターブ刻みでしか変更できません。

 GLIDE

  • GLIDE はノートの途切れが無いとき、その音に移動するまで滑らかに変化させる機能を持ちます。
  • 厳密には違いますが、イメージとしては「ポルタメント」機能のようなものです。
  • μs、ms、s の範囲指定ができ、この時間で次の音へと移動します。

  Download glide=off

  Download glide=355ms

 

 BEND

  • BEND はピッチベンドを使う際に、その音からどこまでの範囲でベンドできるかを決定します。
  • ピッチベンドをしない時は、このツマミをいじっても音は変わりません。
  • ちなみに、st という単位は「semitone」の略で、半音という意味です。

 

・ENV (赤色のセクション)
  • ENV はピッチエンベロープの略で、新しいノートが発生する際に、その音まで GLIDE のような処理をしてくれます。

 TIME

 DEPTH

  • エンベロープの掛かり具合を調節します。
  • 10%で1オクターブになるようです。
  • この値を正の方向にすると高い周波数から、ある音に降りてきます。
  • 逆に負の方向にすると、低い周波数から、ある音に登ってきます。(下の音源参照)

  Download env time=200ms, deapth=10

  Download env time=200ms, dapth=-10

 

 

・VIBRA と TRILL (水色のセクション)
  • このセクションでは音を震わせたりするビブラートやトリルの説明をします。
  • ここでは、RATE や SYNC ボタンなどが、同様な働きをするため、VIBRA と TRILL 意外は一つにまとめて説明します。

 VIBRA

  • VIBRAはビブラートの略で、周波数を滑らかに振動させる働きを持ちます。
  • 楽器や音楽を少しがじったことがあるならわかる方が多いと思います。
  • わからない方は、以下の音源を聞いてください。
  • 設定は、1ct 単位 、1st 以降は 1st 単位でできるようです。
  • ct はセントという単位で、100ct = 1st になります。すなわち、1半音の100分の1です。

  Download vibra=100ct, rate=5.0

 

 TRILL

  • これはトリルと言って、ある周波数間で変動する働きを持ちます。
  • ビブラートとは違い、決めた音を上下し、滑らかな変化はしません。
  • イメージとしては、ピアノの2鍵盤を交互に連打する感じです。

  Download trill=1st, rate=9.0

 

注)以下の項目は、VIBRA と TRILL で同じ効果を持つため説明は1つにまとめます。

 RATE

  • これは、音の振動を1秒間に何回掛けるか(Hz)を決定します。
 SYNC
  • このボタンを押すと、DAW で指定したテンポ (BMP) とシンクロしてくれます。
  • これを押すと、RATE、DELAY、FADE、HOLD の項目が、秒数指定から、ビート指定になります。
  • この際 RATE で指定可能になる 1/8d や 1/8t などはそれぞれ、付点音符 (dotted note) と三連符 (triplet) のことで、1/8 よりも長い/短い周期になります。
  • DELAY、FADE、HOLD の bt はビートのことで、1bt は1拍のことです。

 TRIG

  • TRIG を on にすると、新しいノートが発声する際に、ビブラートやトリルの掛かり具合を毎回初期化してくれます。
  • ノートが重なり合っている場合は効果がありません。

 DELAY

  • ビブラートやトリルが効き始める時間を遅らせることができます。

  Download effect=vibra, sync=on, delay=2bt

 

 FADE

  • ビブラートやトリルが効き始める時間を遅らせることができます。
  • ただし、DELAY とは違って、じわじわと効きはじめます。
  • DELAY と組み合わせると、FADE 自体を遅らせ、DELAY で指定した位置から FADE が始まります。

  Download effect=vibra, sync=on, fade=2bt

  Download effect=vibra, sync=on, delay=2bt, fade=1bt

 

 HOLD

  • ビブラートやトリルの継続時間を決定します。
  • DELAY や FADE が指定されているときは、遅れて効果がかかってからのカウントになります。
  • DELAY と FADE と HOLD の全てが指定されているときは、この順でエフェクトが掛かります。

  Download effect=vibra, sync=on, hold=2bt

 

 

LFO (ピンクのセクション)
  •  LFOは、Low Frequency Oscillator の略で、日本語にすると「低周波発振器」のことです。
  • 文字通り、低い周波数を得意とした発振器のことです。

 LFO とそれ以外のツマミ

  • ピンクのセクションの一番左にある LFO ツマミ意外のツマミは、VIBRA や TRILL で説明したものと全く同じです。
  • そのため説明は省略します。
  • LFO ツマミは 、PITCH セクションで LFO を適用する際にの音の幅を表しています。
  • PITCH セクション内で使用すると、VIBRA のような効果があります。

 外部出力

  • 実はこの LFO は、PITCH セクション意外に、AMP、HPF、LPF に共有されます。
  • それぞれのセクションを見ると、LFO というツマミがあるのがわかると思います。
  • PITCH セクションの範囲から外れてしまうので今回は説明しませんが、この事を考えて LFO の構成をする必要があります。

 

 

 

 

では今回は、前回やった音に PITCH セクションを適用してみましょう。と言っても、ENV と VIBRA しか足していませんが。

  osc and pitch only sound

  Download

 

なんともおかしな音になりました。音程をはっきりさせる場合は、PITCH にはあまり LFO を掛けないほうが良いと思います。効果音などの場合は有効かもしれません。

 

 

アンプ編できました!(クリックで移動)

 

 

 

 

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